ヴェネツィアの幽霊: ジョイス・レイノルズは本物の霊媒師ですか、それとも偽の霊媒師ですか?

画像クレジット: Rob Youngson / © Walt Disney Studios Motion Pictures

ケネス・ブラナー監督作『 ヴェネツィアの幽霊 』は、超自然的な要素をミックスに加えることによって、エルキュール・ポアロの全体的なトーンにひねりを加えています。映画は、しぶしぶポアロが降霊会に行くことに同意するところから始まるが、そこで悪名高き霊媒師ジョイス・レイノルズが、オペラ歌手ロウェナ・ドレイクの死んだ娘と連絡を取ることになっている、と彼女は主張している。ポアロは超自然的なものを信じておらず、友人がレイノルズは本物のようだと繰り返し主張しているにもかかわらず、態度を変える気はありません。映画の終わりまでに、彼はすべてについてうまく説明しますが、まだ説明できないことがいくつかあり、これがメディアとしてのレイノルズの信頼性に関する疑問を引き起こします。ネタバレあり

すべての証拠はジョイス・レイノルズが偽物であることを示している

ジョイス・レイノルズを信じていないのはポアロだけではない。 11歳のレオポルド・フェリエも彼女の力にまったく納得しておらず、面と向かって彼女を偽物だと呼んでいる。それでも、降霊会に出席すると、レイノルズは彼女が知り得なかったことを言う。以前、彼女はロウェナの死んだ娘アリシアが住んでいた部屋を簡単に予測し、部屋に入った瞬間に、ババがアリシアのお気に入りのおもちゃであるクマであることを特定しました。

その後、ポアロは、レイノルズが友人で作家のアリアドネ・オリバーと彼のボディーガードのヴィターレ・ポートフォリオと結託していたことを明かして、この問題を説明する。ポートフォリオはアリシアが亡くなったとき当番警察官だったので、その家を訪れていたため、アリシアの部屋が3階にあったことや、彼女のお気に入りのおもちゃの名前などの詳細を知っていたはずだ。このコラボレーションは、レイノルズがどのようにしてキャサリンのことを知っていたのかも説明しています。アリアドネはポアロを怒らせるために詳細を彼女に話したに違いない。

しかしその前に、ポアロはタイプライターを使ったレイノルズのトリックを暴き、レイノルズの捏造の動かぬ証拠を示します。それは彼女から離れたところに置かれ、何も介入せずに言葉がその上に入力され、精霊か誰かの幽霊が入力しているように見えます。ポアロは、煙突の中に隠れ、離れた場所から言葉をタイプできる機械でタイプライターを制御している彼女の秘密助手ニコラスを明らかにすることで、それを暴露します。その後のインタビューで、彼女のもう一人のアシスタント、デズデモーナは、レイノルズは徹底的に偽物であり、彼らがやったことはすべて、人々を騙すために綿密に計画したショーだったと告白した。彼女の兄は違う考えのようで、レイノルズは魔法だったと信じています。しかし、デズデモナによれば、彼はレイノルズの魔法にかかっていて、レイノルズは彼を引き留めるために彼といちゃいちゃしていたという。

所持シーンがレイノルズの詐欺行為に疑問を投げかける

おそらくレイノルズについて唯一説明できないのは、交霊会中に彼女がアリシアの霊に取り憑かれ、彼女の声で話すことだろう。彼女が所有物を偽装して見せびらかす理由は明らかです。ほんの少し前に、ポアロはニコラスを暴露し、詐欺師と呼んだ。この行為は、ロウェナにもう一度交霊会を申し込ませようとする彼女にとっての必死の試みでした。さらに、レイノルズはアリシアが殺害されたかどうか知りませんでした。彼女とアリアドネは、物事をよりドラマチックにするために、アリシアの元婚約者であるマキシムを匿名で降霊会に招待したのと同じように、物事をより面白くするためにそれをでっちあげたのだ。

案の定、アリシアの死が殺人であるという話は皆の注目を集め、それがうまくいきました。しかし、その後、声の問題があります。アリシアがその部屋にいたことを知っている人は皆、レイノルズが彼女の声で話しているのを聞いたことを確認しました。レイノルズさんはアリシアに会ったことがなく、彼女の声を聞いたこともなかったのに、どうやってアリシアがどんな声をしているのかを知ることができたのでしょうか？アリアドネもポートフォリオもアリシアのことを知らなかったので、彼女に彼女の声を真似する方法を教えることはできませんでした。

しかし、何年にもわたって非常に多くの交霊会を偽り、非常に多くの人々を騙してきたため、レイノルズには人々の声を作る経験があることが期待できます。彼女はアリシアについて少し知っていたので、母親と話した後、ロウェナに従って自分の声を修正し、はるかに若い人のテノールを与える感覚を持っていたかもしれません。たとえそれを正確に真似できなかったとしても、彼女は人々が望むものを聞いてくれるという信頼を常に得ることができました。彼らはアリシアの声を聞くためにそこにいたので、たとえレイノルズが彼女の声に安っぽい印象を与えたとしても、ロウェナと他の人たちは依然として彼らが期待していたものを聞くでしょう。彼らはアリシアの声を聞くだろう。そしてそれが起こったのです。他の唯一の説明は、おそらく、レイノルズにはある程度の超能力があり、通常はトリックに頼っていたが、それが時折現れたということです。今回、アリシアは正義を要求するために現れ、詐欺師ジョイス・レイノルズにある程度の正当性を与えました。